OEMの基礎知識10問|自社ブランドを成功に導く製造委託のポイント
オリジナルブランドを立ち上げたい企業や個人にとって、「OEM(他社製造委託)」は強力なビジネス手段です。自社で製造設備を持たずに、専門メーカーの技術やノウハウを活かして商品を展開できるため、コスト削減やスピードアップが可能です。しかしその一方で、品質管理や契約条件、知的財産の取り扱いなど、注意すべきリスクも少なくありません。本記事では、OEMとODMの違いから契約内容、品質・知財管理、成功のポイントまでをQ&A形式で解説。これからOEMを検討している事業者や新ブランド立ち上げを考える方に、実務に直結する知識をお届けします。
Q1. OEMとは何ですか?
A. 他社ブランドの商品を自社ブランドとして販売するために、製造を外部のメーカーに委託することです。
Q2. OEMとODMの違いは何ですか?
- OEM:製品の設計や仕様は発注側が決める
- ODM:製造側が設計・開発まで行い、発注側はブランド名だけ付ける
Q3. OEMのメリットは?
A. 自社で製造設備を持たなくても商品販売が可能、開発コスト・時間の削減、専門メーカーのノウハウ活用ができることです。
Q4. OEMのデメリットや注意点は?
A. 製造依存によるリスク、品質管理の難しさ、納期遅延リスク、知的財産や契約条件のトラブルなどがあります。
Q5. OEM契約に必ず含めるべき内容は?
A. 製品仕様・品質基準、納期、数量、価格、支払条件、知的財産権の取り扱い、秘密保持、契約解除条件などです。
Q6. OEM契約で品質管理はどうする?
A. 製造前に仕様書を明確化し、サンプル確認、定期検査、第三者検査などを契約で定めることが重要です。
Q7. OEM契約で知的財産はどう扱う?
A. 設計やブランドに関する権利の帰属を契約書で明確にし、第三者への権利侵害リスクも確認しておく必要があります。
Q8. OEMの費用はどのように決まりますか?
A. 製造数量、製造難易度、材料費、加工コスト、納期、検査費用などに応じて価格が設定されます。
Q9. OEM契約に関わる専門家は誰ですか?
A. 弁護士(契約書・知財)、弁理士(商標・特許)、税理士(コスト管理・価格設定)、品質コンサル、物流・貿易専門家などです。
Q10. OEMを成功させるポイントは?
A. 契約書で権利義務を明確化、品質管理体制の整備、信頼できるメーカー選定、納期とコスト管理、知財リスクの確認です。
編集後記
OEMは、信頼できるパートナー企業との連携が成功の鍵を握ります。安さだけで選ぶと、品質や納期トラブルにつながることも。最初に契約内容を明確にし、定期的なコミュニケーションを保つことで、長期的なビジネス関係を築けます。自社ブランドの価値を守るためにも、「誰と作るか」「どう管理するか」を重視し、持続可能なOEMビジネスを目指しましょう。





