青色申告 vs 白色申告:施術者・個人事業主が知っておくべき5つのポイント

施術者や個人事業主の皆さまにとって、経理・確定申告の選択は安心・信頼を築く一歩です。本稿では、「青色申告」と「白色申告」の違いを、帳簿の方法・税制優遇・対象者・申請手順・メリット・切り替え可否という5つの観点から整理しました。青色申告は帳簿を丁寧に整えることで最大65万円の特別控除や家族給与の経費計上・赤字の繰越といったメリットが受けられます。一方、白色申告は手続きが簡易で初心者でも始めやすいですが、控除や節税の余地は小さい点に注意が必要です。施術を軸とするビジネスだからこそ、記録・帳簿を早期に整備し、信頼性を高めていくことが重要です。

Q1. 青色申告と白色申告の違いは?

A. 最大の違いは「記帳の方法」と「税制上の優遇」です。青色申告は帳簿を正確に作成する代わりに、税金の控除や特典が受けられます。白色申告は手続きが簡単ですが、控除は少なくなります。

Q2. 誰が申告の対象になりますか?

A. 事業所得・不動産所得・山林所得がある個人(個人事業主・フリーランスなど)が対象です。給与所得のみの人は通常、確定申告は不要です。

Q3. 青色申告をするには何が必要ですか?

A. 税務署に「青色申告承認申請書」を提出する必要があります。開業届を出した年の3月15日まで(または開業から2か月以内)に提出すれば、その年から適用可能です。

Q4. 青色申告のメリットは?

A. 主な特典は以下の通りです:

  • 最大65万円の青色申告特別控除
  • 家族への給与を経費計上できる
  • 赤字を3年間繰り越しできる
  • 節税効果が大きい

Q5. 白色申告のメリットは?

A. 記帳が簡単で、誰でもすぐ始められます。小規模な副業や、開業初期で経理に慣れていない人に向いています。

Q6. 白色申告から青色申告に変えることはできますか?

A. 可能です。翌年分の申告から切り替える場合、前年の3月15日までに「青色申告承認申請書」を提出します。

Q7. 青色申告のために必要な帳簿は?

A. 「複式簿記」で記帳する必要があります。具体的には、仕訳帳・総勘定元帳・現金出納帳・売上帳・経費帳などを用意します。会計ソフトを使えば自動で作成可能です。

Q8. 白色申告でも帳簿は必要ですか?

A. はい。平成26年以降、白色申告者も帳簿の作成と保存が義務化されています。ただし、単式簿記(簡易帳簿)でOKです。

Q9. 青色申告と白色申告、どちらが得ですか?

A. 年間の売上・経費が増えてきたら青色申告が圧倒的に有利です。節税効果が高く、事業が軌道に乗ってきた人はほぼ青色を選びます。

Q10. 初めて申告する人が気をつけるポイントは?

A.

  • 開業届と青色申告承認申請書を早めに出す
  • レシート・領収書を月ごとに整理する
  • 口座・クレジットカードを事業用と私用で分ける
  • 会計ソフトや税理士のサポートを活用する

これらを守ると、確定申告の手間が大きく減り、正確で安心な経理ができます。

編集後記

本稿では、税務上の選択肢として青色申告と白色申告の違いをわかりやすくまとめました。施術者として「足から笑顔を広げる」仕事に携わる皆さまには、経理・帳簿の整備も“足元のケア”と同様に丁寧に取り組んでいただきたいと思います。特に開業初期には記帳・レシート整理・口座分けなど小さな習慣化が、将来の節税・信頼・安心に直結します。ぜひ、帳簿という土台を整えて、安心できる施術環境づくりを進めてください。