月刊ココペリメールマガジン2014/8月号

株式会社ココペリインキュベートの近藤です。

ココペリメールマガジンの第8回目をお届けいたします。

以前に、毎月コンスタントに黒字の出ているお客様から頂いたご質問でこんなものがありました。

「ウチは銀行借入の返済を毎月たくさんしていて 苦しいのに、何故こんなに黒字なの?本当に黒字なの?」

はい、経営者の方のその感覚は非常によくわかります。

これは黒字・赤字という「損益」と、経営者サイドから見て非常に重要な「資金繰り」 とが混同してしまっていることから起こる勘違いです。

順に見ていきますと、まず、会社が黒字なのか赤字なのかの計算は損益計算書でしてあります。

ややこしい損益計算書ですが、よくよく見てみると例えば下のようにできています。

「100万 円売上があったから100万円得をした、50万円仕入にかかって、10万 円交通費を使ったから、60万円損をした、だから合計40万円得をした」

こんな風に、得した・損したの計算をしてあるのが損益計算書です。

そして、この損益計算書をよく見てみると一生懸命毎月支払っている借入の返済はほぼ載っていません。

返済の一部である支払利息は載っていますが、肝心の元本部分の返済は、損した・得したの計算をする損益計算書には載っ ていないのです。

なぜそうなるかと言いますと、

例えばお金を借りたときには手元のお金はもちろん増えます。

確かに手元のお金は増えていますが、じゃあ「それは得をしたのか?」というと、決して得はしていませんよね?

お金を借りたから手元のお金が増えただけです。

同じように、借りたお金を返すときには手元のお金は減っていきますが、これも損はして いないことになります。

借りたお金を返すだけなら損も得も関係ないとい うことですね。

損も得もしていないなら、それは損益計算書に載せるわけにはいきません。

もちろん、元本の返済と違って利息の支払いは損をしています。

ですから支払利息は損益計算書に載ってきます。

ちなみに元本の返済は損益計算書には載っていませんが、貸借対照表に載ってきます。

こちらもよく見て頂けば、借入の残高が減っていることは分かっていただけるかと思います。

一方で、経営者の方は損益の計算よりも日日・月々の資金繰りを大切にしていらっしゃる 方が多いように思います。

もちろん支払をショートさせるわけにはいきませんので預金残高には常に気を配って頂いているのかと思います。

そうしたときに、銀行預金の増減に目が行くあまり、それが損益に直結している錯覚が生まれると冒頭のような勘違いに繋がるのかと思います。

特に借入の返済等がある場合には、銀行の預金残高が増えない→儲かっていないとは単純にはなりません。

儲けが出ていなければ、借入の返済ができるはずがありません。

冒頭の例の場合には、単純に言えば「黒字が出てもそれが借入の返済に回っているため手元資金が増えない」といった状態でした。

見方を変えて、「借入の返済ができる程度には会社は儲かっているのだな」という方向で考えて頂くと、少しは前向きな気分になれそうですね。

**********************************************************************
クラウド顧問サービス「シェアde顧問」
導入企業が続々増加中!
https://www.share-de-common.com/
会員がウェブサイトを介して
税理士や社会保険労務士、行政書士らに相談ができるサービスです。
無料相談もできますので、ぜひこの機会にご登録ください。

**********************************************************************
【協会のホームページをご覧の皆様へ】
当協会では、あなたのオリジナル技術を世界に広げるお手伝いをさせていただきます。
個人・法人を問わずオリジナルの技術を認定し当協会がディプロマ(認定証)を発行し応援します!
万一に備えた、施術者の為の施術補償も万全です。
ご興味のある方は、お気軽にご相談ください。

株式会社 ココペリインキュベート 近藤 繁